バリスタエッセイ「ナカノ永久機関」
佐鳴湖のジョギング
2018年2月9日(金)
店から歩いて五分のところに佐鳴湖という湖がある。さして見所があるわけではないし、浜名湖のほうが有名なので知らない人もいると思う。
湖の周りは公園になっていて、市民の憩いの場になっている。佐鳴湖緑地と呼ぶ自然もまだ多く残っていて、水と緑に恵まれた良いところだ。
遊歩道も整備されているのでウォーキングやジョギングをしている人も多い。僕も休みの日にはジョギングに出かける。
ぐるっと一周まわるとだいたい六キロある。気持ちが良い距離だし、水辺を眺めながら緑の間を走るのはなにより魅力だ。道路とちがって信号がないのも良い。ニューヨークのセントラルパークにだって引けを取らないと個人的には思っている(行ったことはないのだけど)。
そもそもジョギングは、まだ会社勤めをしていたときに、体力づくりのためにはじめた。ゆくゆくは独立することを見据えてのことだった。
子どものころから運動はめっぽう苦手で毛嫌いしていたのだけど、ジョギングはいざはじめてみたら自分でも驚くほど性に合っていた。
走っている間は孤独だ。ライバルは自分自身。なんていうと格好良く聞こえるんだけど、ほんとうのところは、途中で諦めてしまいたくなる自分の心と向き合うこと。そんなふうにいったほうしっくりくる。ランニングはフィジカルトレーニングにもメンタルトレーニングにもなるのだ。
最近はいささかサボり気味。また走りはじめよう。

中野隆靖 Takayasu NAKANO
1972(昭和47)年、静岡県生れ。武蔵工業大学工学部卒業。2011年、カフェナカノ開業。オーナーバリスタ、ラテアーティストとして活躍中。

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