バリスタエッセイ「ナカノ永久機関」
セブン
2017年11月17日(金)
僕はほとんど映画を見ない。映画館の大きなスクリーンで映像を見るというのがどうも苦手で、よっぽど見たい気持ちが起きないと映画館に足を運ぶことはない。
でもなぜだかサイコ・サスペンスだけは好きで、評判のいい作品があるとたまに見に行きたくなる。
そんな僕が見た数少ない映画の中に、デヴィッド・フィンチャーの「セブン」がある。
七つの大罪をモチーフにした連続猟奇殺人事件を追う刑事もので、サイコ・サスペンスの傑作だ。
二十年以上前(九十五年)の作品だけど、ブラッド・ピットが主演して大ヒットしたので知っている人もいると思う。
ブラッド・ピット演ずる新人刑事とモーガン・フリーマンのベテラン刑事のコンビは、テレビドラマ「踊る大捜査線」の青島刑事と和久刑事のモデルにもなった。
先の読めないストーリーにコントラストの強い映像やノイズのかかった音響も相まって、とてもスタイリッシュな映画になっている。
冒頭から引き込まれて、続くスリリングな展開に圧倒されるのは間違いない。ただし途中までは。
まあこの手の映画は見終わったあとにいい気分になることなんて基本的にはない。だけど、この物語の結末は本当にえげつなくてげんなりする。胸糞悪いとは正にこのことだ。
そんなふうに強烈な印象が残っている映画なんだけど、興味がある人は自身がどう感じるか見てみるといいと思う。でも憂鬱な気分になる覚悟を持ってからにしてくださいね。

中野隆靖 Takayasu NAKANO
1972(昭和47)年、静岡県生れ。武蔵工業大学工学部卒業。2011年、カフェナカノ開業。オーナーバリスタ、ラテアーティストとして活躍中。

© 2009-2017 cafe NAKANO