バリスタエッセイ「ナカノ永久機関」
ロマネスコ
2017年9月15日(金)
ロマネスコという野菜がある。これまで日本ではあまり馴染みのなかった西洋野菜だ。
分類上はカリフラワーなのだそうだけど、どちらかというと味はブロッコリーに似ている。強いていえば食感はカリフラワーに近いかもしれない。いずれにせよ中途半端な印象であることは否めないのだけど。
日本での呼び名は、イタリア語のブッロコロ・ロマネスコ(ローマのブロッコリーという意味)に由来する。それだけですでに洒落てるじゃないですか。
近ごろは大きなスーパーマーケットだったら野菜売り場で見かけるようになったので、食べたことがある人もいるかもしれない。
ロマネスコの一番の特徴は、なんといっても眺めるのに飽きない不思議な形だ。花蕾の配列が規則正しい螺旋を描いた円錐の形状になっていて、さらにその花蕾郡の配列が螺旋を描いた大きな円錐になっている。こうやって説明してもとても伝わりづらいと思う。
数学的にはフラクタル形状とフィボナッチ数というんだけど、説明すると長くなるのでやめておく。
いろいろ講釈をたれたけど、そんな理科系の人間の心をくすぐる野菜なのだ。
食べ方としては、クリームシチューに入れてもいいし、バターでソテーにするのもいい。茹でてマヨネーズをつけるだけでも悪くない。気取らずに楽しめばいいと思う。
こんなに熱弁するほど美味しいのかといわれるとそれほどでもないんだけど、出会ったらぜひ食べてみてください。

中野隆靖 Takayasu NAKANO
1972(昭和47)年、静岡県生れ。武蔵工業大学工学部卒業。2011年、カフェナカノ開業。オーナーバリスタ、ラテアーティストとして活躍中。

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